障がい福祉サービス事業サポート | 古川行政書士事務所

放課後等デイサービス

放課後等デイサービスとは?

学校に通う障害児を対象として、授業の終了後や学校休業日に、日常生活を営むために必要な訓練を行い、または社会との交流を促進させる支援を行うもの。

児童発達支援との違い

未就学児(または中学卒業後高校に未進学の18歳以下の児童)を対象とするのが「児童発達支援」、小学校から高校へ通学している児童を対象とするのが、「放課後等デイサービス」。

放課後等デイサービスの人員基準

管理者

  • 配置数
    1人以上
  • 常勤要件
    なし
  • 兼務の可否
    可能

児童発達支援管理責任者

  • 配置数
    1人以上
  • 常勤要件
    あり
  • 兼務の可否
    管理者との兼務は可能。

児童指導員・保育士

放課後等デイサービスを行うためには、管理者、児童発達管理責任者の他に、利用児童を直接支援するスタッフが必要です。
具体的には、児童指導員または保育士の配置が必要ですが、人数と構成に注意が必要です。

  • 配置数
    定員10人の場合は、スタッフ2人以上。
    利用者が10人を超える場合は、11人から15人までが3名以上、16人から20人までが4名以上配置する必要あり。
    ただし、スタッフの半数以上は、児童指導員または保育士である必要あり。
  • 常勤要件
    スタッフのうち1人以上は常勤であることが必要。

放課後等デイサービスの職員の資格要件

児童発達支援管理責任者

児童発達支援管理責任者の任用要件は1および2の両方を満たすことが必要です。
1 所定の研修を受講していること
2 所定の実務経験を有すること
が必要です。

1の要件は、下の①~③のいずれかの各研修を受講していれば要件を満たします。
①平成30年度以前に開催された研修
相談支援従事者初任者研修(講義部分2日間)、及び、児童発達支援管理責任者研修(3日間)
②令和元年度から令和3年度に開催された研修
児童発達支援管理責任者基礎研修(5日間)
③令和4年度以降に開催される研修
以下のア及びイの両方の研修受講が必要です。
ア 令和4年度(以降の)児童発達支援管理責任者基礎研修(5日間)
イ アの基礎研修修了後3年以内に、2年間のOJT(実務経験)を経験した上で、児童発達支援管理責任者等実践研修
参考:サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者にかかる研修制度変更に関するまとめ(東京都)

2の要件については、福祉、介護、教育等の実務経験が3~8年あり(※)、そのうち「児童(障がい児以外をも含む。)に対する支援経験が3年以上有することが必要です。
実務経験の詳細は、東京都における児童発達支援管理責任者の要件となる実務経験一覧表を参照してください。
※資格の有無、資格の内容により必要な実務経験年数が異なります。

児童指導員

  • 主な任用要件
    ①幼稚園、小学校、中学校、高等学校の教員免許を有する者
    ②社会福祉士
    ③精神保健福祉士
    ④大学において社会福祉学、心理学、教育学または社会学を専修して卒業した者
    ⑤高校卒業者で、2年以上(かつ360日以上)児童福祉事業に従事した者
    ※児童指導員任用資格の詳細はこちらをクリックしてください。

放課後等デイサービスの設備基準

指導訓練室

訓練に必要な機械器具等を備える必要あり。
障害児1人あたりの床面積は、2.47㎡以上であること(収納スペース等を含むかは指定権者に確認すること。)。
自治体によっては、1人あたりの床面積が、3㎡以上必要なところもあり。
東京都については、1人あたり4㎡以上が必要。

相談室・静養室

プライバシーに配慮した空間になっていること。
静養室の要否は、各自治体に確認すること。

洗面所・トイレ

トイレの手洗いと洗面所の兼用は不可のところが多い。指定権者に要確認。

事務室

鍵付書庫を置き、利用者のプライバシーに配慮すること。

その他の指定・運営基準

放課後等デイサービスを運営する事業者は、株式会社、一般社団法人等の法人であることが必要です。個人事業主では開業できません。

放課後等デイサービスの報酬・加算

定員10人以下で、重症心身障害児以外および医療的ケア児以外の場合
各単位数は、利用者1人1日の単位数

Ⅰ 基本報酬

  • 授業終了後
    604単位(区分1(授業終了後のサービス提供時間が3時間以上)の場合)
    参考)定員11人以上20人以下は402単位、定員21人以上は302単位
  • 学校休業日
    祝日、夏期等の長期休暇の場合
    721単位
    参考)定員11人以上20人以下は480単位、定員21人以上は372単位

Ⅱ 加算

  • 児童指導員等加配加算
    基準人員に加え、1~3のいずれかの職員を常勤換算で合計1.0人以上配置した場合
    1 理学療法士等(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、心理指導担当職員(公認心理師、臨床心理士または臨床発達心理士)、保育士)   187単位
    2 児童指導員等 123単位
    3 その他の従業員 90単位
  • 専門的支援加算
    基準人員に加え、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士または心理指導担当職員(公認心理師、臨床心理士または臨床発達心理士)を常勤換算で合計1.0人以上配置した場合
    187単位
    ※児童発達支援の専門的支援加算の算定要件の違いに注意
  • 福祉専門職員配置等加算
    こちらの頁を参照
    1 15単位 2 10単位 3 6単位
  • 送迎加算
    片道につき54単位

Ⅲ 処遇改善加算

上記Ⅰ及びⅡの合計単位に下記率を加算
・福祉・介護職員処遇改善加算Ⅰ 8.4%
・福祉・介護職員等特定処遇改善加算Ⅰ 1.3%
(福祉専門職員配置等加算Ⅰ~Ⅲのいずれかを算定の場合)
・福祉・介護職員等特定処遇改善加算Ⅱ 1.0%
(福祉専門職員配置等加算Ⅰ~Ⅲのいずれの算定もない場合)